海外インターネットビジネス動向


News Volume 47 99年4月21日

ログ分析で現状認識

ウェブサイトを運営する企業の意外に多くが、サーバーログの分析を行っていないようです。しかし、このニュースレターでもすでにご紹介している「ターゲティング」「パーソナリゼーション」等を効果的に実践するためには、このログ分析が不可欠です。今回は、ログ分析の基本的なポイントをご紹介し、貴社のインターネットビジネス戦略をレベルアップするきっかけになればと思います。


(1)海外サイトの事例

Advertising Ageの記事:
http://www.netb2b.com/cgi-bin/print_article.pl/track5/940

米国の広告担当者向け情報誌「アドバタイジング・エイジ(Advertising Age)」のサイトで、ログ分析をインターネット戦略に役立てている米国企業の事例が紹介されています。その一部をここで簡単にご紹介しましょう。

1.  グローバルな訪問者に対応:3Com

エレクトロニクス企業の「スリーコム(3Com)」は、自社サイトを訪問するユーザーのIPアドレスを調査した結果、40パーセントの訪問者が米国以外のホストからアクセスしている事実をつかみました。同社は、特に訪問者の多い国々にターゲットを絞り、その国のユーザーが多く目にする媒体に広告を掲載したり、その国のユーザーが使用する言語でウェブサイトを制作するなどの対応によって、国外の顧客とのビジネスを強化しました。

2.  訪問意図を推理:Disk.com

事業所向けにCDの複製装置を販売する「Disk.com」は、見込客のプロフィールを知るためにアクセスログを分析したところ、日本からのアクセスが多いことがわかりました。「日本市場にも製品へのニーズがあるのでは」と期待し、販路の拡大を考えた同社でしたが、念のため、アクセスログのIPアドレスをさらに詳しく調べると、同様の製品を作っている競合メーカーのものであることが判明しました。日本からの訪問者は、「Disk.com」がどのようなビジネス活動をおこなっているか、探りを入れていたのです。慎重な分析の結果、同社は日本市場への参入という誤った戦略投資を行わずに済みました。

このように、ログを分析することで、インターネットビジネスを効果的に行うための指針を掴むことができるのです。新聞等の既存媒体に比べ、受け手の動向を詳細に分析することができるインターネットならではの特徴を、最大限に生かしたいものです。


(2)ログ分析の基本とは

ウェブサイトが設置されているサーバーは、大別して3種類のサーバーログを自動的に記録しています。第1にアクセスログ(access_log)。個別のサイトにアクセスしてきたユーザーのホストを示すIPアドレス、日時等が記録されます。第2がリファラーログ(referer_log)。別サイトのリンクから飛んでくるアクセスについて、リンク元のURLが記録されます。そして最後に、エラーログ(error_log)。これは、そのサイト上にあるファイルへのアクセスが正常に行えなかった場合に発生するエラーメッセージの記録です。

生のログを解読するのは、専門家以外にはなかなか難しいのですが、幸い、ログの中から有益な情報を取り出してわかりやすく整理し、ビジュアルに表示してくれるツールがいくつも開発されています。「Webトレンド」等のサーバーログ解析ソフトが有名ですが、法人サイトをサポートするウェブホスティングサービス会社の多くは、ログ情報を簡単にチェックできるサービスを提供していますので、これを利用されると良いでしょう。

サーバーログ自体に関する技術的な詳細については専門家の方に譲るとして、今回は、マーケティングの視点からどんなログ情報に注目する必要があるのかを、ハイライトでご紹介しましょう。

1.  IPアドレス(ドメインネーム)

ウェブサイトを運営していると、毎日どのくらいのユーザーが訪問しているのか気になるものです。訪問者の数を知る簡単な目安としては、ページビュー(Page View)がありますが、ユーザーが同一のサイト内を行ったり来たりすると、数字も変わってしまいます。その点、IPアドレスは、訪問者がネットサーフィンするたびに独自に割り当てられるものなので、ある時間帯にアクセスしてきたIPアドレスの種類を整理すれば、訪問者の数をほぼ正確に確認することができるのです。

さらに、訪問者が企業名で取得しているIPアドレスを使用していれば、アクセスログからその企業のドメインネームを知ることもできます。企業向けインターネットビジネスを展開している場合、訪問者がどんな企業から集まっているかを知ることは特に有益です。消費者向けのサイトでも、ローカルのISP(インターネット・サービス・プロバイダー)を使用しているインターネットユーザーの訪問が多ければ、その地域に合わせた情報の発信を効果的に行うことができるでしょう。

2.  リンクURL

訪問者がどのサイトからジャンプしてきたかを知ることができるログです。リンク元のURLを参照すれば、どんなサイトが自社の情報にリンクしてくれているかがわかります。検索サービスからのアクセスであっても、ユーザー自身がキーワード検索をしてこのサイトを探し当てたのか、分類カテゴリーを順番にたどって来たのかといった違いもわかり、顧客の関心・ニーズを知る上で役立ちます。また、そのキーワードやカテゴリーに該当する他のサイトも一覧で見ることができるため、競合サイトがどこか、そのサイトではどのようなサービスを提供しているのかといったことまで確認することができ、今後のインターネットビジネス戦略を検討するための参考になるはずです。

3.  ダウンロード量

インターネットユーザーが興味のあるページをクリックしても、ページ上のすべてのファイルをダウンロードするとは限りません。グラフィックが重すぎてしびれを切らしてしまう場合もあれば、関心がないコンテンツが出てきたために途中でストップする場合もあるでしょう。このように、ダウンロードをする途中でユーザーが頻繁にストップをかけるようなページには、何らかの問題があります。その問題把握をするために、ファイルのダウンロード量をチェックすることが役に立つのです。

ファイルがリクエストされた回数に、そのファイルサイズを掛けたものと、実際に転送されたファイルのトータルバイト量に差があればあるほど、途中でダウンロードを止めているユーザーが多いということになります。何が原因かを検討し、ページ内容の改善に役立てましょう。

4.  各コーナーのクリック率

トップページにアクセスするユーザーの何割が各コーナーを訪れているかを、各コーナーのページビュー数で確認することができます。この確認で、人気コーナー・不人気コーナーが明確になり、今後どのようにサイトの修正を行えばよいかの指針となるはずです。

これは、各コーナーの修正に役立つばかりではなく、扱う商品の人気度を確認することにも応用できます。該当ページのクリック率から、各商品の人気度がわかれば、適切なプロモーション戦略を考えることも可能です。


今回ご紹介したのはログ分析のごく一部ですが、それでも多くの情報を知る手掛かりとなっていることがご理解いただけたと思います。これらの情報をもとに、オンラインでもターゲティング戦略やパーソナリゼーション戦略を検討し、効率的にインターネットビジネスを行ってください。



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