海外インターネットビジネス動向


News Volume 58 99年10月27日

シンプルさで売る

情報過多のサイトに出会うことが多くなっていませんか。最近のインターネットビジネスの成功事例に影響されてか、少しでも多くの商品・サービスを揃えなければ多彩なユーザーニーズに対応できないと感じ、ウェブサイトでもこれらをとにかく片っ端から紹介してしまおうとする企業が目に付くようになりました。あまりにも多くの情報があるために、どのコーナーに行けば良いのか迷ってしまうこともしばしばです。

有力サイトは、個人毎のニーズにマッチした情報を提供するパーソナリゼーションの仕組みを取り入れたり、各ページを移動するためのナビゲーションやサーチ機能を充実させるなど、情報量が多くてもユーザーが戸惑わないシステムを作り上げています。ただ、このようなシステムの整備にはかなりの投資が必要で、現実にはそこまで手が回らないという企業が大多数でしょう。その結果、情報の多さに圧倒され、購買意欲を削がれるユーザーも出てきます。これでは、効率的な販売には結び付きません。

このような問題を解決する一つのアプローチとして、今回は、紹介する商品をあえて絞り込んだバーチャルなショールームをトップに据え、シンプルな商品提案から充実した商品・サービス群へと段階的にユーザーを誘導するサイト作りを行っている企業を紹介します。


今回取り上げる事例

Crate & Barrel:
http://www.crateandbarrel.com/

(キッチン・ダイニング用品やリビングルームまわりの小物・家具など、しゃれた生活雑貨をリーズナブルな価格で販売する小売チェーンで、ギフト用の定番ブランドとしても人気です)

1.  シンプルなショールーム形式で商品提案

同サイトのトップページにあるイメージ画像をクリックすると、季節ごとに同社が提案する生活シーンをクローズアップしたショールーム形式のコーナーにジャンプします。

現在は、1999年秋のコンセプトとして、「感謝祭」「カクテルパーティー」「ディナーパーティー」「炉辺の団欒」「デザートとワイン」「フルキッチン」という6種類のテーマが左インデックスで一覧になっています。

クレイト&バレルの扱っている商品は、かなりの種類に上りますが、ここでは、よりぬきの推奨品だけが明確なテーマに沿ってシンプルにディスプレイされ、好感の持てるページデザインになっています。これは、同社が得意とする店舗演出のテクニックをオンラインにも上手に応用したものです。クレイト&バレルの店舗を訪れると、入口には、季節に合った素材・デザインの商品でトータルにコーディネートされた食卓や居間のシーンがショールーム風にセッティングされており、来店者が楽しみながら購買意欲をかきたてられる仕組みになっています。このサイトでも、まずテーマごとに絞り込んだ商品を印象的に提示することで、関心の方向を見定めにくいユーザーをスマートに誘導する配慮をしているのです。

流行やシーズンによって売れ筋が変わる商品を扱っている同社のようなビジネスでは、「これこれの形状・色合いの商品を買おう」という明確なイメージを持って訪れる顧客より、「何かいいものはないかな」という漠然としたニーズによって集まる顧客の比率が高いものです。ショールーム形式の商品提案は、このような企業サイトにおいて特に効果的といえます。


2.  網羅的なオンラインショップ

シンプルで印象的なショールームの先には、豊富な商品を種類別にとり揃えた本格的なオンラインショップも用意されています。ショールームのページ下にあるリンクをクリックすると、全体的な商品カテゴリーを網羅したオンラインショップにジャンプします。ここには、「クローゼット・バス用品」「ディナーウェア」といった商品別のカテゴリーや「おすすめギフト」といった目的別カテゴリーが多数用意されています。

特に、顧客ニーズのかなりの部分を占めるギフト需要については特別な配慮がなされ、簡単・便利にショッピングができるサービスが充実しています。オフラインの店舗でも人気の高い「ギフト・レジストリー」(結婚式などを控えた顧客があらかじめ好きな商品を登録しておき、お祝いを贈る親類や友人の参考にしてもらうシステム)。インターネットの双方向性を生かした「ギフト・プラン」(大切な相手の誕生日や記念日を忘れないよう、2週間前と前日に電子メールで通知が受けられるサービス)。これらのサービスを利用する来訪者は、ギフトの購入に先立ってショールームのコーナーを通ることになりますから、目にとまった魅力的な商品を自分用に衝動買いしたくなることも多いでしょう。



同社は、こうした段階的アプローチによって、ユーザーの関心を一定のコンセプトに引きつけながら、特定の商品やサービスを求めて集まる来訪者のニーズにも幅広く対応できる態勢を確立しています。また、店舗・通販カタログ・ウェブサイトという複数の媒体において、シーズン毎のテーマコンセプトを共通に掲げることで、オンラインとオフラインの相乗効果も作り出しています。

あまりに多くの商品やカテゴリーをいっぺんに提示されると、ユーザーは目移りしてしまい、ショッピングを楽しもうという気持ちにはなりません。シンプルで限定された情報を印象的に提供することで、かえって各コーナーの魅力が際立ち、売上増がもたらされることもあるのだというポイントを覚えておきたいものです。




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